人生のバランスを取る
私は本事業の創業者ですが、経営者としては2代目になります。技術者であった父は福井県で繊ネームのデザイン製造事業を興し、自宅工場で朝から晩まで働いていました。仕事中心の父に対して子供として複雑な思いがありましたが、仕事をはじめてみると同じように休みなく働いてしまう私がいました。テレビをつければ「24時間戦えますか」というCMが流れていた時代です。ほかの人の倍の時間働けば、成果が出て当然。しかし結果として私は身体を壊し、人生の軌道修正を余儀なくされたのです。何かを犠牲にするのではなく、バランスを取って生きていく必要を痛感しました。
自身の事業をはじめてから一貫しているのは「この国の企業を元気にしたい」という思いです。人々の暮らしを支えるのは仕事であり、仕事を生み出すのは企業であるからです。真面目にコツコツ働く企業がもっと効率化を図れるようにすること、そういった人々が報われる世界をつくりたいと考えました。
風を読み、変化を力に変える
私はヨットでのセーリングを趣味にしています。うまく風を読み、帆で風を受けなければ、ヨットは前に進みません。風向きも風の強さも自然次第ですから、帆を張り、向きを変えて、風を推進力に変えていくのです。私はこのセーリングから、人生や経営における多くの学びを得てきました。
私たちの事業も、その時代に吹く風をいち早く察知し、推進力に変えてきました。インターネット黎明期にはウェブサイト構築の風、やがてクラウドやSAASの風、そして今、私たちは「AI」という新しい時代の強烈な風を感じています。
大きな船は安定して進むことができますが、小さな船は小回りが利きます。当社のような規模だからこそ、時代の風をすばやく捉え、舵を切ることができます。あらゆる企業がAIを使って業務を処理していければ、人は人間らしい仕事ができるようになるでしょう。私たちは今、AIの業務活用に取り組み、その成果をお客様に提供していくことを目下の使命に据えました。
テクノロジーを人間らしい生き方のために
AIは人間の仕事を奪うものではなく、人が本来やるべき仕事に集中するための力だと私は考えています。これまで人が何時間もかけていた作業を、AIが数分で処理する。そうして生まれた時間を、お客様との対話に、チームのコミュニケーションに、そして大切な人との時間に使ってほしい。AIを活用して人の時間を取り戻すこと。それが、私たちがAI事業に取り組む理由です。
どうあるべきかの答えは簡単ではありませんが、私たちはチャレンジし続けたいと思います。テクノロジーを人にやさしい形で活用し、人間らしい生き方を求めていく。その連鎖が、関わるすべての人との間に「ありがとうの循環」を生み出していくと信じて。これからも、時代の風を帆に受けながら、皆様と共に進んでまいります。